2020.08.20 追記
今となっては素直にWSL2をインストールしたほうがあらゆる面で有利です。
プライベートPCに開発環境を作るに際して、
- 慣れているLinuxのエコシステムを使いたい(bashとか、power shellは好きじゃない)
- Macは開発環境としては良いが性能に比べ費用が割高
- Win上に直接開発環境を作りたくない、仮想化したい
という、わがまま要件を満たすため、スーパーバイザ型の仮想環境であるHyper-V上に、最近トレンドなArch系ディストロのManjaro Linuxを動かすことにした。
実際インストールしようとしたら結構わからなかったので、備忘メモを残しておく。
前提
- Windows 10 Pro (Version 1903)
- Manjaro Architect 18.1.0
Hyper-Vに仮想マシンを構築
下記の設定で仮想マシンを作成した。
- 仮想マシンの世代
- 第2世代
- 起動メモリ
- 2048 MB (ホストPCの1/8)
- 動的メモリを確保する
- 2048 - 4096 MB
- 仮想プロセッサの数
- 4 (ホストPCの1/2)
- ネットワークアダプタ
- Default Switch
- セキュアブート
- 無効
Install CDの起動
構成をかなりカスタマイズ可能なバージョンとなっているArchitectをダウンロードする。
SCSIコントローラーにDVDドライブを追加し、 仮想ドライブにダウンロードしたisoをセットして起動する。
Welcome to Manjaroが表示されたら Boot: Manjaro.x86_64 architect
を選択してEnterを押す。
CUIが起動したら画面の指示通りuserとpasswordを入れてログインする。
ログインしたら ping www.google.com
してネットワークの接続を確認しておく。
問題なければsetupでインストーラを起動する。
info | ネットワークがつながらないときは | ネットワークアダプタの vEthernet (Default Switch) を無効->有効にしたら直るかもしれない。 | だめならWindowsを再起動する。
セットアップ
Setup Languageに日本語はないため、とりあえずEnglishですすめる。 Main Menuで行う必要があるのは、
- 1 Prepare Installation
- 2 Install Desktop System
の2つ。
まずは 1 Prepare Installation
から、インストールのための各種設定をしていく。
パーティションの作成とマウント
3 Partition Disk
からパーティションを作成する。
使用するツールは基本的に Automatic Partition
したらEnter連打で問題ない。
終わったら次は 8 Mount Partitions
からマウントする。
- ROOT partition
- /dev/sda2
- ext4でフォーマット
- /dev/sda2
- SWAP partition
- Swapfile
- 2048 MB
- Swapfile
- additional partition
- Done
- UEFI Partition
- /dev/sda1
- mountpointは
/boot/efi
- mountpointは
- /dev/sda1
ミラーサイトの選択
パッケージのダウンロードに使用するサイトを選定する。
9 Configure Installer Mirrorlist
を選択し、 3 Rank Mirrors by Speed
を選択する。
Enter連打してるとスピード測定が始まるが、少し時間がかかるのでコーヒーブレイク。
終わったらJapanになっているものをSpaceで選択して、ひたすら下矢印キーを押して一番下のOKを選択する。
デスクトップシステムの選択
Main Menuまで戻って 2 Install Desktop System
に進む。
1 Install Manjaro Desktop
から必要なものを選択してインストールする。
- Inatall Base
- linux419
- Install Desktop Environments
- Extra Package
- No
- Full or minimal?
- 2 minimal
必要なものはあとから入れれば良いので最小構成にした。 ここが一番時間がかかるので、再度コーヒーブレイク。
- Install Display Driver
- 3 Select Display Driver
ブートローダのインストール
2 Install Bootloader
から必要なものを選択してインストールする。
インストールの最終処理
3 Configure Base
で残りの設定を行う。
1から7まですべて行う必要がある。
- Generate FSTAB
- Device UUID
ここまで終わったらインストーラを終了し、 ディスクを取り出して仮想マシンを再起動する。
再起動するとキャレットが点滅したままになる場合の対処
再起動するとキャレットが点滅したままになることがある。 調べたところ、Hyper-v用のビデオドライバが必要らしいのでインストールする。
[Ctrl]-[Alt]-[F2]を押すとCUIでログイン画面が出てくるので、インストールの最終処理で作ったユーザでログインする。
ログインしたらドライバのインストールを行う。
$ sudo pacman -Sy $ sudo pacman -S xf86-video-fbdev $ sudo systemctl start lightdm
これでGUIのログイン画面が起動する。 次回以降も正しくLightDMが起動するようになる。
日本語が正しく表示されない場合の対処
notoのcjkフォントが入っていないため、インストールする必要がある。
$ sudo pacman -S noto-fonts-cjk $ cd /etc/fonts/conf.d $ sudo ln -s ../conf.avail/70-noto-cjk.conf
ホストPCからLinuxに建てたサーバにアクセスできない場合の対処
ファイアウォールにブロックされている可能性がある。
iptablesより使いやすいufwをインストールして設定する。 下記はTCPの8000番を開放する例。
$ sudo pacman -S ufw $ sudo systemctl disable iptables.service # iptablesとは併用できないため $ sudo systemctl enable ufw.service $ sudo ufw enable $ sudo ufw allow 8000/tcp